連続アーチの石壁
イタリア文明宮

伝統とモダニズムが融合するファシズム建築

建築は時代背景を色濃く映す歴史的資料でもあるときがあります。
文化が反映するのは争いの中といわれることもありますが権力や思想などの力を象徴するものであることも多々あります。
「Chisel & Mouse」で模型にされているイタリア文明宮もその一つ。


<引用元:https://en.wikipedia.org/wiki/Palazzo_della_Civilt%C3%A0_Italiana>
ローマ万国博覧会に向けて設計されたこの建物は1942年に竣工されました。
結果として第二次世界大戦の影響で使われることはありませんでしたがその思想は形として残ったといえるでしょう。

コロッセオを思わせる連続アーチのファサードはリデザインされその力強さをシンプルに表現しています。
伝統的な形をモダンにリメイクすることでファシズム建築はその意思を表しました。

模型となって小さくなってもその力強さは変わりません。
機能としての美しさより構造における美しさが強いため一見すると彫像オブジェと思わせる芸術性の高さが魅力的。
インテリアとして飾りやすさがありどのような空間にも合わせやすいのではないでしょうか。

裏にはエディションナンバーと作成者のサインが入った一点もので一つ一つが丁寧に作られた特別なアイテムです。

Chisel & Mouse

繊細かつハイクオリティな造形のオブジェ。マットカラーの石膏とエッチングパーツがアクセントになったシンプルで魅力的なインテリアです。

著者:アキホコーシ

大学で建築デザインを学び、現在GENERAL SUPPLYで働くスタッフ。
暮らしにフォーカスしたコラムを連載中。

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