1930年代に生まれた職住一体の形
「Chisel&Mouse」が作る建築模型には日本ではあまり知られていない建築もあります。
ですがその歴史を紐解くと面白い事実が垣間見えてくるものです。
そのなかのひとつ、スイスの建築家”ウィリアム・レスケイズ”が設計した自邸を紹介します。
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<引用元:https://hiddenarchitecture.net/lescaze-house-and-studio/>
「レスケイズ邸」は自身の考えを詰め込んだ新しい住まう形を提唱した建築です。
外観は装飾を無くしシンプルな形態で門や手すりにのみワンポイントでブルーが入っています。
1930年代の建築とは思えないほど洗練されており、現代にも通用するデザイン。
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<引用元:https://hiddenarchitecture.net/lescaze-house-and-studio/>
模型では特徴的なファサード部分のみとなりますが面白いのはその内部にもあります。
この建物の構造は手前側が建築事務所、奥に行くと住居スペースとなった職住一体型。
縦長に伸びたその形態は日本の町屋建築を彷彿とさせます。
町屋建築も玄関は商談スペースであったり店舗スペースとなり、奥に行くについてプライベートな空間となっています。
文化の流入がままならない時代で同じ信念をもってデザインをされていると考えるとロマンを感じざるを得ないですね。
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日本国内ではあまり知られていないレスケイズ邸ですが親近感を感じてしまうほど似た形態を持っていました。
知る人ぞ知る、ではありますが知れば知るほど魅力的な建築です。
そんな建物が小さくなって手元においておけるのが「Chisel&Mouse」の石膏模型。
裏にはエディションナンバーと作成者のサインが入った一点もので一つ一つが丁寧に作られた特別なアイテムです。